飼い猫が老いてきたら…老猫の介護に必要な準備を始めよう!
2018/01/01
子猫から飼い始めた猫も、いつかは年老いて老猫になってしまいます。そんな時に必要なのは介護です。老化の進み具合は、個々で違いますし、病気の状態によっても変わってきます。
でも、基本的なお世話は一緒です。老猫の介護に大切なポイントを知って、飼い主も猫もストレスが少ない状態でできるように今の内から準備しましょう。
猫は何歳から介護が必要?
猫は人間よりも速いスピードで介護が必要になります。介護はお世話をすることです。でも、大変さが伴うものでもあります。
時間的にも金銭的にも体力的にも飼い主に負担がかかってくることがあることを今から理解しなくてはなりません。
何歳から介護という明確な歳はありません。なぜなら、猫種にもよりますし、生活環境や猫の体の状態にもよるからです。
7~8歳くらいになると、シニア用のキャットフードに変えるという目安がありますので、そこを基準にしてもいいと思います。
毎年、定期検診に連れて行くことで、獣医からも話があるでしょう。それを目安にするようにしてみてください。
我が家にいた猫(当時15歳:オス:MIX)は、15歳という年齢でもかなり元気で、毛艶も良かったですし、病気もありませんでした。一緒に飼っていた子猫たちとも追いかけっこをするくらい元気でした。
別な猫(当時6歳:オス:MIX)は、シニアのキャットフードを与える手前でしたが、寝ていることが多く、トイレに行くのがやっとという感じでした。
尿管結石を数回やっていたこともあって、腎臓が悪くなっていました。(定期検診で発覚)そしてすぐに介護が必要になりました。
うちにいた猫でもこのように差があるくらいです。同じ環境で生活をしていても個々によって介護が必要な年齢が違うということはわかっていただけたと思います。
猫の年齢と寿命に関しては以下の記事で詳しく説明しています。
行動の変化
介護が必要になると、行動に変化が見られることがあります。
多くの場合は神経的な面に異常がみられるせいで起こるようです。
- 過剰に鳴くことがある
- 粗相やマーキングなどの排泄問題
- 落ち着きがなく動き回ることがある
- 怒って攻撃的になる
- 隠れて寝ている
- 愛情表現をすごく見せる
などが挙げられます。
私の飼っていた介護が必要になった猫にも見られた行動がいくつかありました。その中でも一番多かったのは、排泄問題と隠れてしまうことでした。
病気の状態や猫の性格もあるでしょう。介護の状態を迎える前に知っておくと、慌てなくて済みます。
介護の心得
人も動物も同じことが言えますが、介護はとても大変です。
飼い猫の介護をする上で心構えをしておくこともおすすめします。
参考になる本を2つご紹介します。
介護に必要なケア
飼い猫の介護をしていく上で、ポイントとなる点がいくつかあります。
私自身が介護している時に動物病院で教えてもらったことや、猫友に教えてもらったことを紹介したいと思います。
ブラッシング
猫は、歳を取ると体の柔軟性がなくなるようで、毛づくろいが雑になります。だから飼い主が代わりにブラッシングをしてあげなければなりません。
ポイントは、「優しく撫でるように」です。そうしないと、毛が大量に抜けたり、痛がったりします。
また、口周りや肛門周りなどは濡れティッシュなどを使って拭いてあげないといけなくなることもあります。(グルーミングを自分でやらなくなってしまった場合)
シャンプー
シャンプーは毎月できなくなるでしょう。
入れる際は素早く洗って素早く乾かします。そうしないと風邪をひいてしまうことがあるからです。
水のいらないシャンプーがありますので、それを活用してもいいでしょう。
参考:猫のシャンプーはどれがおすすめ?洗い方や頻度もおさらいしよう!
爪切り
爪切りはこまめに切ってあげましょう。老猫になると、じん帯が弱って爪が出たままになってしまうこともあるからです。ケガをさせないように注意しながら切りましょう。
参考:暴れないで~!猫の爪切りのやり方と大人しくさせるコツとは?
老猫・介護猫用の寝床
温かくてふかふかの寝床を用意してあげましょう。毛が抜けて皮膚が出てしまうこともありますし、自律神経も弱っているので体温調節が難しくなります。
隠れてしまうことが多くなってきたら、その場所にも毛布などを敷いてあげるなどの配慮が必要です。
また、寝てばかりになると床ずれを起こしやすいので、体圧分散できるベッドを用意しましょう。
シニア用キャットフード
老猫のキャットフードはシニア用と書いてあるものを用意します。動物病院でも勧めてきます。全年齢対応のキャットフードでも大丈夫ですが、カリカリしたものはほとんど食べられないので、柔らかくふやかしてあげるという方法もあります。
また、運動量が減るので与える量も減らしましょう。(肥満を防ぐためです)
参考:老猫になるのは何歳から?キャットフードの切り替えと食べない時の対処法
歯磨き
キャットフードが柔らかいと、どうしても歯間に汚れが溜まりやすくなります。
毎回でなくていいので歯磨きをしてあげましょう。
歯周病になってしまったら、食べることがつらいので余計に弱ってしまいます。
歯ブラシは老猫用のものが売られていますのでそれを使います。もしくは、人間の3歳児くらいの歯ブラシでもいいでしょう。
また、歯ブラシを使わずに指で磨ける歯磨きシートもありますので、以下の記事を参考にして下さい。
参考:噛まれないように気をつけて!猫の歯磨きが必要なワケとやり方
トイレ問題
介護が必要ということは、トイレに行くのも大変ということです。
寝床の近くにトイレを移動させましょう。
粗相がある場合はおむつをあてることを考えてください。その際は、こまめに交換したり蒸れに気を付ける必要があります。
参考:猫がおむつを必要とするタイミングは?使用上の注意点も知っておこう!
飼い主と老猫の負担軽減のために
老猫になった愛猫を介護することは大変です。飼い主にとって、時間的・金銭的・体力的・精神的に負担が生じるからです。
その中でも金銭面の負担が大きいと感じるでしょう。そのために、生活状況・経済状況に合わせる必要が出てきます。
医療費が予想以上にかかりますし、老猫用のエサも結構かかります。エサやおむつなどはネットで購入するなど、少しでも安い買い物をすることはできます。
医療費はペット保険に早めに入るなどして負担を少しでも軽減するように工夫することをおすすめします。
飼い主自身が生活できないような状況になるのは、愛猫にとっても不本意でしょうから…。
また、体力的に疲れてしまうこともあります。そのような時は、老猫ホームやペットシッターなどのサービスを活用することを考えましょう。
介護をする場合は、猫が苦痛を感じないように、快適に過ごせるように工夫してあげることが大切です。まずは今必要な環境作りをし、その後は必要に応じて順次整えてあげるようにしましょう。
まとめ
経験者として言います。猫の介護は本当に大変です。でも、負担を軽減することはできます。今の時代は介護疲れを軽減しやすい環境が整っていると言えると思います。
愛猫を最期の時までしっかり面倒を見られるように、知識と情報を持っておきましょう。そうすれば、きっと助けになります。
参考:愛猫に長生きしてもらうために!見直すべき生活習慣と環境作り5選
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