猫に囲まれて暮らしたい…多頭飼いで注意すべきこと6選
2018/04/18
猫を飼い始めると、途中から数匹飼うことになってしまう状況になったりすることがあります。いわゆる多頭飼いです。1匹飼ってみると、猫をもらう機会ができたり、かわいさにつられて「もう1匹飼おうか」なんて考えてしまったりすることがあります。
その際に注意しなくてはいけない点を、多頭飼いをして11年の著者が感じたことを踏まえながらお話ししたいと思います。
トイレ問題
2匹くらいならトイレは1つでも間に合いますが、その代わりトイレの掃除やトイレの砂の補充を頻繁にする必要が出てきます。3匹以上になる場合や、猫同士の相性が悪い場合は、2匹でもトイレを増やす必要があります。
トイレ問題は、放置しておくと大変です。帰宅したら、床やじゅうたんにしちゃってる…なんてことになりかねません。私も最初はそのことに気がつかずにいました。
猫同士は相性が悪かったようで、数日後、我慢できなくなった猫が自分のテリトリーだと言わんばかりにまき散らしていましたので、大変な出費とニオイが伴う事態になってしまいました。(苦笑)
なお、猫の多頭飼いに役立つトイレもあります。システムトイレは処理の手間が省けますし、全自動型トイレは複数の猫で共用できるのでおすすめと言えますね。
詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
相性の問題
人にも相性があるように、猫にも相性があります。一般にメス同士、オス同士だとケンカになりやすいです。
兄弟の場合はわりと仲良くやってくれますが、別なところからもらってくる場合は、歳が近いことと、毛の質が似たような猫(短毛種同士・長毛種同士)が相性が良いようなので、もらう時などはその辺を参考にしてみていただきたいと思います。
相性が合えば、短毛種と長毛種同士でも仲良く暮らせます。一時期、短毛種と長毛種を混ぜて飼っていました。短毛種が子猫だったかもしれませんが、仲良くやっていたと思います。一緒に寝たり、遊んだりしていましたから。
むしろ、長毛種がかわいがっていたくらいです!初めて多頭飼いするときは、相性をみてあげてほしいと思います。最初は「シャー」と威嚇し合うでしょう。自分のテリトリーに他の猫が入ってきたのですから当然です。
3~7日ほど様子を見るうちに、一緒に暮らしていけるかどうかがわかるはずです。もし、どうしてもダメな場合は、最初からいる猫を大事にして、他の猫のことは諦めた方がよいでしょう。
病気に注意
ペットショップ・里親の会・譲り受けるなどを人を介して、新しく自宅に猫を向かえる場合、病気を持っていることがあります。また、拾い猫の場合はノミやダニがくっついていることも考えられますので、自宅にすぐつれて行くのではなく、動物病院への受診を第一にしましょう。
獣医に診てもらうことで、すでに飼っている猫を病気にしてしまうというリスクをなくすことができます。
このひと手間が大変だと感じることもあると思いますが、怠ってしまうと、私の愛猫のように病気が移って亡くなってしまうということがなくなります。(それ以来、必ず自宅に入れる前に動物病院への受診をしています)
病気には本当に注意が必要です。
参考:猫を飼う前に動物病院を探しておこう!利用の仕方や料金について知っておくべきこと
去勢・避妊手術は必須
『繁殖させないことも必要!猫の去勢と避妊手術』の記事でも去勢・避妊手術が必要だということをお話しさせていただきましたが、多頭飼いする場合は必ず行うようにしてほしいと思います。
あっという間に妊娠・出産ということになってしまいます。「子猫が欲しくて…」という場合もあるでしょう。その場合は例外ですが、妊娠を望んでいないなら、去勢・避妊手術を受けさせましょう。
1匹でも手術をしていない場合、激しいテリトリーの争いやスプレー行為などの問題をおこしてしまうことにも繋がります。
費用について
数匹の猫を飼いたい場合、環境を整えなくてはなりません。それだけでなく、キャットフードや猫砂などに費用がかかります。
また、定期検診やワクチン代、去勢・避妊手術代などの医療費も、飼う猫の数だけかかるようになることを考えておかなくてはなりません。
多頭飼い崩壊にならないために
いくら猫がかわいいからといって、たくさん飼いすぎると『多頭飼い崩壊』を招いてしまうことがあります。多頭飼い崩壊とは、多くの猫を飼ってしまうために起こる問題です。
簡単に言えば、猫がどんどん増えてしまって飼い切れなくなるということですが、その原因は金銭的問題などさまざまあります。猫は繁殖力がとても強く、生後数カ月から1年たらずでさかりが付いて交配をし始めます。
そして一回の出産で数匹が産まれますので、そこから倍々ゲームのようにどんどん増えて行くのです。最初はオスとメスの二匹であっても、たった1年後には何十匹にもなってしまうというほどです。
余談ですが、いま話題の猫島(愛媛県の青島)も最初は数匹だったのが、放っておいたらあっという間に猫だらけの島になってしまったようです。
いまは住民や自治体が協力しあって去勢や避妊手術をしているので、これ以上増やさないように制限している状態です。それぐらい、猫の繁殖は放っておくといずれ手に負えない状況になってしまうのです。
最悪、飼うことが困難になった猫を平気で捨ててしまう人間がいるのが大きな社会問題となっています。自分の都合で猫を飼い、増え過ぎたら平気で捨てる。無知なのかモラルがないのか分かりませんが、何とも自分勝手な飼い主もいるのが現状です。
こういった問題に発展してしまう前に、多頭飼いすることができるかを今一度考えてみましょう。かわいそうなことをするくらいなら、最初から一匹だけにする道を選んだ方が賢明です。
もし何かしらの理由で何匹も飼うことになった場合は、繁殖を制限することが人間にとっても猫にとっても幸せなことであるということを肝に銘じておきましょう。
「猫に囲まれて生活したいから」など、人間の自分勝手で安易な飼育をすべきではありません。
まとめ
猫が可愛くてつい数が増えてしまうことがあります。でも、飼う前に猫との生活の長い道のりを考えて欲しいと思います。そうすることが、飼い主である私たちを追い詰めてしまうことがなくなります。
また、愛猫をかわいそうな状態にすることもありません。多頭飼いは悪いことではないです。
たくさんのかわいい猫との生活はいいものですし、生活が充実するのは間違いありません。(私は、多い時で8匹飼っていました)
でも、それは環境や費用の面がしっかりしていることが前提での話です。その辺を最初に試算して、かわいい猫ちゃんとのライフスタイルを楽しんで頂きたいと思います。
関連記事
-
-
これでもう仲良し!なつかない猫を簡単になつかせる方法
猫ちゃんと仲良しになりたいのになかなかなついてくれない…。そんな時のために、なつかない猫を簡単になつかせる方法をご紹介します。
-
-
悪気はないみたいだけど…猫の代表的な問題行動と対処法・しつけ方
猫自身に悪気はなくても、飼い主にとっては飼育する上で困った問題行動を起こされてしまうことがあります。ここでは、猫によく見られる代表的な問題行動とそのしつけ方・対処法をまとめてみました。
-
-
【犬 or 猫】ペットにするならどっちが飼いやすくておすすめ?
少子化によってペットブームになった昨今、家族に動物を迎える家庭が増えてきました。ペット飼育初心者にとって、犬と猫どちらが飼いやすくておすすめなのか?を検証してみました。
-
-
命の危険性も!?「猫にまたたび」っていうけれど、実際に与えるとどうなっちゃうの?
「猫にまたたび」っていうけれど、実際に猫に与えるとどうなってしまうのか?ここでは、猫とまたたびの関係について、その効果や使い方、危険性などについても併せて紹介します。
-
-
猫は抱っこされるの嫌なの!?上手に抱っこして好きになってもらう方法
人は猫を抱っこしたいと思いますが、果たして猫はどう思っているのか?好きなの?嫌なの?ここで、猫を上手に抱っこして好きになってもらう方法を紹介します。
- << 前の記事
- 繁殖させないことも必要!猫の去勢と避妊手術
- >> 次の記事
- なぜご飯を食べないの?猫が食欲不振になってしまった原因と対処法