野良猫や捨て猫を保護したい!捕獲する方法と飼う場合の注意点

野良猫や捨て猫を保護したい!捕獲する方法と飼う場合の注意点

人なつっこくてかわいい猫が野良猫のように生活をしていたら、保護して飼ってあげたいという気持ちが芽生えるのは自然なことと思います。実際、街を歩いていたら偶然捨て猫を発見し、とりあえず保護したら結局飼うことになったという人も少なくありません。

しかし、捨てられたばかりの仔猫などで簡単に保護できるならまだしも、外で生活をしている野良猫は警戒心がとても強いため、人の側に寄ってくることはほとんどありません。近づこうとすれば、さっと逃げてしまったり威嚇してきたりします。野良猫を捕獲するのは相当難しいですし、準備も必要です。

また、仮に捕獲できたとしても、単に「かわいいから」という理由だけでは野良猫を飼い猫にするのは難しいです。

この記事では、野良猫を捕獲する方法と飼う場合の注意点を紹介したいと思います。

野良猫とは?

野良猫とは?

野良猫とは、現在人に飼われていない状態で、野外で生活をしている猫を言います。生活する範囲は人間の生活範囲とほとんど同じで、完全な野生化はしていません。その理由は、人間社会に依存した生活を送っているということが大きいと思われます。ネズミや鳥などを捕って食べるというよりは、人間が出したゴミ(食べられる物)をエサとして生活しているからです。

野良猫になってしまった理由は、さまざまあります。その理由によっては捕獲器を使わなくても捕獲することができる場合もあります。

捨てられた・迷子

捨てられた・迷子

野良猫の中には、人が近寄ってもそれほど警戒をしないことがあります。人間を見てもすぐに逃げるということが少なく、なかには人なつっこい性格の猫がいて、人間に寄ってきたりすることがあると思います。むしろ触ってほしいと言わんばかりの態度を見せたりしますが、それは以前に人とのふれ合いを経験した子たちです。

そういった猫は、

  • 自由に屋外へ出入りしている飼い猫
  • 以前飼われていて捨てられた猫
  • 迷子になっている飼い猫

ということになります。

飼い猫が外に出てしまったときに気がつかなかったり、他の猫のテリトリーに入ってしまい、追い立てられて帰れなくなったりなどが考えられます。人に慣れている野良猫は、迷子である可能性がありますので、動物病院や保健所などに知らせましょう。飼い主さんが見つかるかもしれません。

私は、以前野良猫をもらってきたことがあります。人なつっこい猫でしたので、動物保護官の話では、「捨てられてしまった猫ではないか」とのことでした。野良生活が長かったようで、正確な年齢がわからなかったです。

しかし、愛想がよくかわいらしかったので、引き取り手を探していたとのことでした。運良く感染症などの病気はありませんでしたが、ノミやダニ、寄生虫がいて、その治療を行い、予防接種をしてもらって我が家に来ました。

元飼い猫の場合は、また飼ってもらえるというチャンスが巡ってくることが多いので、最初から野良猫というよりはいいのかもしれません。

生まれた時から野良猫

生まれた時から野良猫

この場合、母猫が野良猫であることが多いです。その母親から産まれた子猫たちは人のぬくもりを知らずに、野生で暮らしています。そのため、自分から寄っていったり、人間に体をゆだねるということはまずありません。人間を見ると「シャー」と威嚇する場合もあります。

私が隣町へ行く近道で車を走らせていますと、かなりの確率で野良猫に出会います。その中には子猫も多くいるのですが、車を止めて保護しようと車を降りるだけでみんな逃げていってしまいます。こういう状態の子たちは生まれつきの野良猫だと思います。

また、コンビニなどでご飯をもらおうと駐車場にいるような子を見かけることはありませんか?すぐに人に寄ってくるような子は、迷子の可能性がありますが、遠巻きにして近くに寄ってこない子は生まれつき野良猫である可能性が高いというわけです。

こういう猫たちは、警戒心がとても強く、仲間以外には気を許さない状態にあるのでしょう。人が近寄ると、ほとんどが威嚇するケースが多いです。人を信用していないので、無理に追いかけるようなことはしないようにしましょう。余計に怖がられます。

そして、縄張り意識が強いことが挙げられます。自分のテリトリーによその猫が入ってくれば、ものすごいケンカに発展することもあります。常に意識を張り巡らしているので、大きなストレスを抱えていると考えられます。

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個人が野良猫を捕獲するのは法律違反?

個人が猫を捕獲するのは法律違反?

過去に、「個人がカラスを捕獲したら法律に反するのではないか」ということが、メディアに取り上げられたことがあります。野良猫も同じことで、捕獲の目的によっては、動物愛護法に抵触してしまう場合がありますので注意しなければなりません。

動物愛護法:「動物をみだりに殺し傷つけた者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する。また虐待を行った者は30万円以下の罰金に処する。」

注意しておきたい点は以下です。

  • 私有地内で捕獲すること
  • 私有地以外で捕獲器を使う場合は役所へ届け出を出す
  • 捕獲後は保健所などの保護団体にお願いする

また、野良猫であっても大切な命ですから、虐待したり殺処分するなんていうのはもってのほかです。駆除が目的の捕獲は絶対にやめて下さい。

個人での保護が難しいと思われた場合は、無理をしないで役所や保健所に依頼するといいと思います。

野良猫を捕獲する前に知っておくべきこと

野良猫を捕獲する前に知っておくべきこと

野良猫は、警戒心が強いので、人が近づいてくると逃げる・威嚇するという行動に出ます。だから、すぐに捕まえることは難しいと思っておきましょう。猫を捕獲するのであれば、ケガをしないためにも知っておくべきことがあります。

「人間は危険」と思っている

野良猫が人を見て逃げるのは、「人間は危険」だと思っているからです。慣れない生き物に恐怖心を抱くのは当然のことですので、何をするかわかりません。ですから、猫を追いかけたり手を出したりするのはケガの元です。まずは観察することから始めましょう。

目を凝視しない

猫の世界では、猫の目をずっと見つめることは威嚇やケンカを意味します。だから、見つめすぎないように気をつけましょう。猫にとっては、人間が威嚇してきていると感じているはずです。時折、視線を外して声を掛けるようにすることをおすすめします。

寄生虫がいる可能性大

野良猫は、野生で生活をしているためにノミやダニなどがついていることが考えられます。それよりも怖いのが、寄生虫です。もちろん人間に感染することもあり『トキソプラズマ』などが有名です。感染してしまえば、皮膚だけでは収まりません。体にさまざまな影響を及ぼします。だから、引っ掻かれないような対策が必要です。

肌を出さないように長袖長ズボンで、ゴム手袋などを着用で捕獲に挑むようにしましょう。皮膚を見せないようなスタイルでの捕獲が大事です。

ニオイに注意

猫の嫌いなニオイがしていると近づいてこないために捕獲が難しくなります。猫が特に嫌がるニオイは、下記の4つです。

  • 柑橘系のニオイ
  • タバコのニオイ
  • 香りの強い香水
  • ハーブのニオイ

洗剤などで柑橘系のニオイがしても、嗅ぎ取って寄ってこなくなりますので、捕獲時にはニオイにも注意した方がいいでしょう。

食べ物を与えて寄ってこさせる

警戒心が強いと、寄ってこないことはもうお分かりですね。キャットフードなどの食べ物を使って野良猫から近づいてくるようにすると捕獲が楽です。そのためには、エサを与えて猫が自ら寄ってこさせるための時間を作るといいと思います。

最初は、警戒心から人の姿を見ると姿を隠してしまいます。数日にわたって、同じ時間の同じ場所にエサを置くようにしてください。こうすることで、「人間=危険」というイメージから「食べ物をくれる人」に格上げになります。そうすれば、捕獲器に誘いやすくなります。

野良猫の捕獲方法

野良猫の捕獲方法

捕獲するためには、さまざまな方法があります。手近なものを使っておこなう方法から捕獲器を使うやり方までいろいろあります。その中でも『誘い込んで閉じ込める』というやり方が、一番無理がないように思います。無理をすれば、人間の方がケガをしてしまい危険です。

箱やケースを使う

中の状態が見えるような箱やケースとエサを使って捕獲する方法です。キャリーケースのように出入口を1ヶ所あけておき、奥にエサを入れておきます。野良猫が入ったら扉を閉めるというやり方です。

野良猫は警戒心が強いため、嫌なことをされると思ったら入ってくれません。数日前から扉を開けてエサを置いておくという状態にして、入ってエサを食べることができる状態に慣れさせます。

捕獲当日は、猫が入ってエサを食べ始めたら、箱を上に向けて猫が怯んだすきに上から扉を閉めます。猫も必死ですからちょっとしたすき間から出ようとします。1度逃げられてしまったら同じ手はもう使えなくなりますので注意してください。

著者も試したことがあります。キャリーケースを使ったのですが、ケースを上に向けたところで猫が飛び出してきて間一髪でした。この時は友人と2人でおこなったので成功しましたが、1人だったら逃がしてしまったかもしれません。ですから、1人では難しいので、2人以上でおこなうことをおすすめします。

捕獲器を使う

捕獲器もエサを入れておこないますので、基本的には最初の方法と似ています。しかし、捕まえる仕組みがあるため、1人でも捕獲はできると思います。捕獲器には種類があり、大まかにわけると2種類です。

  • 踏み板式:野良猫が捕獲器内の踏み板を踏むと扉が閉まる仕組み(成猫向け)
  • 吊り下げ式:捕獲器の中でエサを吊り下げて置くタイプでエサを食べると扉が閉まる

『踏み板式』は、体重の軽い猫や子猫には作動しないことがあるようです。また、踏み板の下に異物(小石やキャットフードなど)が挟まってしまうと扉が閉まらないなんてことが起こってしまいます。

たまに、賢い猫がいるようで、踏み板を避けてエサだけ食べて逃げてしまうこともあると聞きます。捕獲したい猫が成猫で、小石などの異物が入らない場所で使うのであれば、こちらがおすすめです。

『吊り下げ式』は、捕獲器の中にエサを吊り下げておいて、食いついたら扉が閉まる仕掛けになっています。これだと体重の軽い猫や子猫でも捕獲が簡単ですね。エサを吊り下げるため、ある程度大きなエサが必要なようです。

吊り下げ式の捕獲器は、友人がいたずらをする近所の野良猫を捕獲するために使ったことがあると話していました。上から釣り針の大きな物が下がっているそうで、引っかけるエサに苦労したと言います。キャットフードでは役不足なので、茹でた鶏むね肉を1つ使ったと言っていました。

奥行きのあるタイプがおすすめ

捕獲器は、奥行きのあるタイプを選んでください。扉からエサまでの距離が短いと野良猫が扉に挟まってしまったり、逃げられたりしてしまいます。このような失敗をしてしまうと、警戒心が余計に強くなってしまうため、捕獲器に入らなくなってしまうことがあります。そうなると、捕獲はぐっと難しくなります。

人も猫もケガをしないためには、1回で確実に捕まえることが必須です。そのための奥行きなのです。

野良猫を捕獲した後

野良猫を捕獲した後

猫を捕獲したら、なるべく早く状態を見ましょう。それによって連れて行く場所が違います。

首輪が付いている場合

短毛種であれば、首輪が付いているのをすぐに見つけることができますが、長毛種は一見しただけではわかりません。人に慣れているかどうかでも判断しましょう。人に慣れていたり首輪をはめていたりする場合は、動物病院へ連れていきます。動物病院で何かしらの情報を持っているかもしれません。

著者も白猫の子猫を保護したことがあります。道路の真ん中で動けなくなっていたのです。首輪はしていませんでしたが、人なつっこいので「飼い猫で迷子になったのかも」と保護した子をその付近の動物病院へ連れて行きました。獣医さんがしっかり診てくれて、張り紙などをして1ヶ月程度で飼い主さんが見つかったと連絡がありました。

首輪がなく、攻撃的

首輪がなく攻撃的な場合は、お住まいの地域にある保健所に連絡をしましょう。電話をかけると引き取りに来てくれます(地域によっては連れて行かなければならないことも…)。

運ぶ際は、捕獲した入れ物ごと持って行きます。移すようなことをしていると、逃げられてしまうこともありますし、噛まれたり引っ掻かれたりしてケガを負ってしまうこともあるからです。

絶対にやってはいけないこと

どんなに悪さをしたとしても、猫も生き物です。動物愛護法で守られています。言うまでもありませんが、猫が嫌いだからと、殺してしまうようなことはもちろん、虐待なども絶対にしてはいけません。大事に保護して、動物病院か保健所へ連れて行きましょう。

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野良猫を保護して飼うことはできる?

野良猫を保護して飼うことはできる?

まず、結論から言うと、飼うのは無理ではありません。生まれながらの野良猫は、家の中に入ったことがないので、しつけをするなどの基本的なところから徹底的にやらなければなりません。

その他にもこれまでの外とは全く違う生活が始まるのですから、それに慣れさせるために時間がかかります。最初は狭いところに入り込み、そこでじっとしているなんてこともあります。

ペットショップや譲渡会などでもらってくる猫とは、明らかな違いがあることをあらかじめ理解しておくことが必要です。元飼い猫の野良猫の場合はそれほど大変ではないでしょう。それでも、外で生活をしているのですから、家に迎え入れるための下準備は必要です。

これから紹介する3点は、野良猫や捨て猫を飼う際に本当に注意をしなくてはいけない点です。飼う前に必ずチェックをしておきましょう。

動物病院で健康状態をチェック

動物病院で健康状態をチェック

まず、自宅に連れて行く前に必ず病院に連れて行く必要があります。動物病院で、健康診断・予防接種・ノミ・ダニ駆除などをしてもらいましょう。

野良猫の平均寿命は2~4年です。飼い猫は平均15年と考えるとかなり短命であることは明白です。でも、栄養価が高く健康的なキャットフードを与えたり、定期的に獣医の診断&治療を受けることで寿命を伸ばすことができるとも言われています。

私がもらってきた野良猫は、その時点から5年生きてくれました。なかには10年20年と生きる猫もいます。それでも最初から飼い猫の場合と違って寿命が短いことは覚悟しておいてください。

まず、野良猫の場合、寄生虫の感染確率は80%と言われています。飼うと決めたのなら、必ず対処が必要です。虫下しの薬がペットショップなどでも売られていますが、動物病院に連れて行って、獣医の診察を受けてから使うことをおすすめします。

家に迎え入れる時は最初が肝心であるため、素人の判断で薬を使うのではなく、その道のプロに任せて確実な対処をしましょう。虫下しを飲ませてから、3ヶ月後に出てきたなんてこともざらにあったりします。

また、感染症などの病気を持っている猫もいるはずです。その中には人間に感染する病気もありますので、甘く見てはいけません。目やにや鼻水などが出ている場合は、素手で触るようなことはしないようにしましょう。

そして、メス猫の場合はお腹が大きくない状態でも妊娠している可能性がありますので、一度獣医に妊娠の有無を調べてもらいましょう。飼い猫と違って避妊治療もされておらず、猫同士の交配が盛んに行われていた可能性もあります。

脱走しやすいため、飼育環境に注意

脱走しやすいため、飼育環境に注意

野外で生活していた猫にとって、家の中では運動量が足りなかったり、狭いと感じたりして退屈になり脱走することがあります。本能ゆえに自由さを求めてしまうのでしょう。外に出してくれと言わんばかりに鳴いたり、狭さがストレスとなって体調を崩したなんていう猫の話を聞いたことがあります。

特に最初の数ヶ月はこの問題に悩ませられるかもしれません。対処法として、ストレス発散できるような環境を整えてあげましょう。

  • キャットタワーなどの設置
  • 思いきり遊んであげる
  • 高低差をつけて運動しやすいようにする

なつくまでに時間がかかる

野良猫は、どうしても「危険なもの」「正体不明なものには近づかない、近寄らせない」ようにしています。それで我が身を守っているのです。

私がもらってきた野良猫も最初の1週間はほとんど飲まず食わずで隅っこから動こうとしませんでした。夜中にこっそりトイレに行ったりはしていたようです。

少し時間はかかりましたが、警戒心を解くために撫でてあげたり、話しかけてあげたりして根気強く接しました。そのうちに、出てきてスリスリしてくれるようになりましたよ!

準備すること

準備すること

繰り返しになりますが、野良猫は最初のうちはとにかく外に出たがります。飼い主が外出するのを見計らって、一瞬のうちに飛び出してしまうことがありますので、いざと言うときのために用意が必要です。

首輪

普通の首輪だと引っかかって危ないので、力がかかると外れるものがいいでしょう。首輪を嫌がる場合はマイクロチップという手もあります。

脱走防止グッズ

脱走を防ぐためには窓に付ける「脱走防止グッズ」を使うようにしましょう。網戸に取り付けるなどさまざまなタイプがあります。網戸だけだと開けたり破られる可能性が高いです。

鳩よけネットやワイヤーネットを活用して通れないようにしましょう。

飼い主になる覚悟・家族の同意

野良猫・捨て猫を保護したら「最期まで面倒を見る」という飼い主になる人の覚悟も必要です。上記で説明したように、飼い猫と違って苦労する点も多く、それでも根気よく愛情を注げるのか今一度考えてみて下さい。「可愛い」と「飼育する」は全く違いますので、中途半端で安易な考えなら家に迎え入れるのはやめましょう。

また、家族が同居している場合は、当然家族の同意も必要です。どんな猫を飼うにしても覚悟は必要ですが、野良猫の場合はまた野良猫に戻してしまうことがないように、決意に近い大きな心意気が必要だと思っていただければと思います。

まとめ

何かしらの事情から、個人で野良猫を捕獲する場合は、気をつけないと法に触れてしまうおそれもあります。その際は、捕獲の許可を保健所や役所などの管轄に届け出ておこなってくださいね。

野良猫は警戒心が強く、人間を敵視しています。思わぬケガをしないように、しっかりした装備と道具で捕獲することをおすすめします。

また、保護した野良猫を飼うことになった場合、それまでの生活環境の違いが必ず問題としてあがってきますが、愛情や環境を整えてあげることで、少しずつ心を開いて、懐いてくれるようになります。野良猫を飼い猫にした経験のある私は、そのことを身をもって知ることができました。

ただ、注意していただきたいのは、人なつっこい野良猫と思っていたら実は迷い猫だったという事例もあります。飼い主さんが心配して探している場合もあるので、野良猫を保護をしたら動物病院や街の掲示板、保健所などで確認をしてみましょう。

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