猫の去勢・避妊の必要性と費用は?手術から術後ケアまでの流れをチェック!

猫の去勢・避妊の必要性と費用は?手術から術後ケアまでの流れをチェック!

春などの恋の季節がやって来ると、飼い猫はソワソワし始めて外に出たがります。野良猫はもちろんですが、複数匹飼っていると相性さえ合えばどうしても繁殖することに繋がってしまいます。

この記事では、猫の去勢・避妊の必要性や行うタイミング、手術の費用、そして実際の手術から術後ケアまでの流れを経験に基づいてお話ししていきます。これから予定している飼い主さんはぜひ参考にしてくださいね。



猫の去勢・避妊が必要な理由

猫の去勢・避妊が必要な理由

猫の繁殖力はとても強く、生後数カ月から妊娠が可能で、放っておくと次から次に子供が出来てしまいます。予期せぬ繁殖は猫を飼う上でも注意しなければなりません。多頭飼育崩壊も社会問題となっていますね。

避妊手術をしていないメス猫は大きめな声で鳴きます。背中を触ると腰を上げるようなしぐさをするようになり、外へ出たがるようになります。それでも外へ出さないでいると相当なストレスが溜まるのでしょう、毛が抜けたり気性が荒くなったりします(飼い主を意味もなく噛むこともあります)。

去勢手術をしていないオス猫はメス猫より大変です。鳴くことはもちろんですが、『スプレー行為(おしっこをスプレーのようにまき散らす行為)』をします。そのため、部屋の中はおしっこより臭いニオイが染みついてしまうことになります。

そしてメス猫同様、ストレスが溜まって毛が抜ける子もいれば、攻撃性が増して暴れたりする子もいるのです。

また、飼い猫の管理不足から無駄な繁殖を許してしまい、終いには子猫を捨ててしまうような無責任な飼い主さえいるのが現状となっています。

平成26年に殺処分された猫の数

  • 子猫:47,043匹
  • 成猫:32,702匹

こういった現状を考えますと、去勢・避妊手術が必要なのがおわかりになると思います。

このように、猫をそのままにしておくと飼い切れないほど繁殖してしまうという事態にもなりかねませんので、意図しない繁殖は絶対に避けるべきです。

また、病気を予防するためにも猫の去勢・避妊手術は必要になりますので、その辺りについて紹介します。

去勢・避妊で予防できる病気

去勢手術をすると、前立腺の病気や精巣や肛門周辺の腫瘍といった怖い病気を予防することができます。避妊手術の場合も、子宮の病気や乳がんの予防になります。

うちで飼っている猫たちも去勢・避妊手術を受けています。長年飼っていますが、その間に亡くなった猫も入れて、前出したような病気にかかることはありませんでした。

ただ、予防になるという話ですので、まったくかからないというわけではないことを思っておいて欲しいと思います。この話は手術の説明の時に獣医から話があるでしょう。そのときに質問して聞いてみるといいと思います。

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去勢・避妊手術のタイミング、いつから受けられる?

猫の去勢・避妊手術のタイミング、いつから受けられる?

猫の去勢・避妊手術は、性成熟を迎える時期になったらすぐがいいそうです。

  • オス猫の場合は、6~10ヶ月齢程度です。
  • メス猫の場合は、6~12ヶ月齢程度(もう少し早い子もいます。)

です。しかし、個々によって時期がずれることがあります。

獣医は、生後6ヶ月以内に手術を受けることを推奨していますので、初めての検診の時に、去勢・避妊手術の件について獣医と話しましょう。

猫の去勢・避妊手術にかかる費用

猫の去勢と避妊手術にかかる費用

オス猫の場合の去勢費用は1~2万円程度です。日帰りも可能ですが手術当日は入院を勧められるかもしれません。

メス猫の場合の避妊費用は2~4万円程度です。メスは開腹手術ですから最低でも2~3日の入院が必要です。ですから、もう少し費用がかかることを想定しておきましょう。

また、地域・病院によって費用は変動します。手術の相談時に獣医から費用のこともしっかり聞いておくようにすると慌てずに済みます。

費用が「思った以上にかかる」と感じてしまうこともあるでしょう。しかし、望まない妊娠を防ぐためには、去勢・避妊手術は必要不可欠です。

助成金制度がある!?

飼い主さんが全額負担しなくてもよい助成金制度があることをご存じですか?猫の去勢・避妊手術は、地方自治体や団体が助成金を出してくれるのです。

自治体の場合は、手術費用の20%程度を負担してくれるようです。ただし、お住まいの自治体によって、補助金額や助成のための条件が変わってくるということがわかっています。

たとえば、「飼い猫に限る」とか、「1世帯に付き○頭まで」などといった条件が設けられていることがあるようです。金額も地域によって違うようで、○%の助成だったり、一律○円だったりと表記も違っているという話を耳にします。

また、申請方法も術後申請だったり抽選だったりというように地域によって違いがあります。

お住まいの地域の自治体のホームページや、担当の課に電話するなどして確認を取ります。それからの手続きでも間に合うはずです。手術前に動物病院から説明がある場合も。助成金は、返済の必要がないというところがとても助かりますよね。

日本動物愛護協会では、条件が付いて、去勢・避妊手術の費用を一部負担してくれる事業を行っています。ただし、ここでは年間○頭までといった制限もあるようです。

それに、募集時期も決まっているようなので、ホームページをチェックしておきましょう。

実際の手術について(予約や入院)

実際の手術について

去勢・避妊手術の予約は概ね手術の1週間前に行います。

手術前日は夕食後絶食になります(水はOK)。夕食が済んだら何も食べさせないことが大切ですので、ゴミ箱や台所、エサ置き場など食べられるものを置かないようにしましょう。

手術当日は水を飲ませないようにします。(胃の中に何かあると、手術中に吐いてしまう恐れがあるからです。)

避妊手術でも日帰り入院ができる!?

オス猫の去勢手術は短時間で済みますので当日帰宅できる場合もありますが、メス猫の避妊手術は開腹手術となるため入院になります。

オスはそれほど難しい手術ではないようですので、日帰り入院ができるのは知っていましたが、近年はメスもできるようになったようです。

開腹手術でお腹を開くということは、麻酔が覚めた後もある一定時間は獣医の元で経過をみてもらう必要性があるということなので、以前は1~2泊するのが当然でしたが、近年になって日帰り入院ができるようになりました。(ただし状態によります)

日帰り入院というのは、術日の朝に預けて、夕方には退院して自宅で経過をみることができるものです。術後に自宅で飼い主さんが様子を見ることができることや、猫にとって自分のテリトリーで療養ができることは大きなメリットだと思います。

しかし、術後に異変が起きたりした際、飼い主さんの手に負えない状況になったときが怖いのです。何かに感染したり、大量に出血をしたりといった不測の事態が起きたときに、動物病院へ再度連れていかなければなりません。夜間やっていないような場合は、別の獣医さんのところに行く羽目になることも十分にあります。

だから、獣医さんとよく相談し、日帰り入院のデメリットの面を飼い主さんがうまくカバーできるかどうかを考えてみましょう。確かに入院しない分、料金が安く済みます。しかし、開腹術をしている場合は大事を取ることに重点を置いた方が良いときもあります。

多頭飼いをしている場合や、仕事などで家を空けるような場合は1泊などの入院を考えた方がいいと思います。

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術後ケア

術後ケア

術後に退院してきたときから、飼い主さんの術後ケアが必要です。

術後ケアとは、

  • 傷口の管理(舐めさせない・包帯の管理など)
  • 食事の量と排泄の状態チェック
  • 薬を飲ませる(術後は薬が処方されます)

などです。大きく分けて大切なのは上記に挙げた3つで、愛猫が退院してきたから抜糸、獣医さんのOKが出るまで必要なケアです。

傷口の管理

オスの傷は小さめですが、メスの傷はお腹に3~4センチ程度の傷ができてしまいます。被毛を剃っていますのでしっかり見えます。初めての場合はかなり切ったように見えます。

術後すぐは傷口が赤かったり腫れていますが、数日で治まってきます。術後7~10日で抜糸になりますので、再度来院して傷口の状態などを診てもらうことになります。

ただし、退院から抜糸までの間に傷口のただれや出血などの変化があった場合は、すぐに電話をして獣医に相談をしましょう。傷から菌などに感染してしまうことがあります。感染してしまうと腫れがひどくなり赤みも強くなり、ニオイがしてきます。

多頭飼いをしている場合は隔離が必要でしょう。他の同居猫に構われて傷口が開いたり舐められたりすることがあるからです(経験あり)。

また、傷口を自分で舐めてしまうこともあるため、術後すぐはエリザベスカラーが必須です。しばらくは装着したままの生活となります。嫌がる子が多いので防護服(エリザベスウェア・術後服)を勧められることもあるでしょう。

しかしこれはこれで蒸れてしまうことがあります。また、服を着慣れていない子の場合は、脱ごうとして患部を噛んで傷が開いてしまうこともあります。こまめなチェックをしてあげてください。

術後の食事

術後の食べ具合を見ておくことだけでなく、どの程度食べられるか、食べない場合はどの位食べていないかなども気にしておきましょう。その他、嘔吐の有無もみておきましょう。

食事ですが、術後すぐに食べられるわけではありません(特にメス)。術後は麻酔から覚めても胃腸の活動が始まるまで時間がかかります。時間として、半日は食べられない(食べさせない)と思っておくといいでしょう。

著者は、獣医に言われていたのにも関わらず、「食べたそうだったから」という理由で、術後1日で退院してきた愛猫(当時8ヶ月:メス)にエサを与えてしまったことがあります。

ニオイを嗅ぐことはしていましたが、あまり食べませんでした。それにすぐに嘔吐していました。驚いてすぐに受診したところ、「消化機能が十分に戻っていないのに与えれば吐きますよ。ちゃんと指示を守ってください。」と叱られました。

半日経ってから与えましたが、その時も量を少なめにしました。それでもあまり食べなかったです。

日帰り入院などの場合は、獣医の指示を守ることが大切です。食べる元気がない子もいますので、量を少なめにするなど工夫しましょう。(液体状のおやつなどを特別に与えるなど)

術後数日経っても食欲不振がおさまらない子がいます。原因として考えられるのは、

  • 術後ストレス(緊張や不安感)
  • 麻酔や処方薬の影響
  • 傷口の違和感や痛み(メスの場合は多い)

などです。

退院後も麻酔の影響が残りやすいのはメスです。開腹術を施していますので、深く麻酔をかけているためでしょう。そこに、腹部の違和感などさまざまなことが相まってご飯が食べられないこともあるようです。退院後3日以上ご飯を食べなかったり、食べても嘔吐してしまったりなどの不調がみられるなら、再度受診することをおすすめします。

去勢・避妊の術後の肥満に注意!

傷が治ってきて、元気が出て普通に行動ができるようになってからは、食欲が増します。よく去勢や避妊をすると太ると言いますよね。うちの子たちもほとんどが術前よりも食べるようになりました。

食べられるということはとても良いことですが、食べ過ぎは肥満に繋がります。あらゆる病気の要因となってしまいますのでその辺りは十分に注意しなければなりません。

そこで、あのコーヒーで有名なネスレから避妊・去勢した猫の体重ケア専用キャットフード【ピュリナ ワン キャット】が販売されています。去勢・避妊の手術は愛猫にとって身も心も相当なストレスになりますので、せめてこの期間はこういったものを活用し、手術後の健康管理を徹底してあげてください。



排泄の状態チェック

おしっこの状態や便のこともみておきましょう。トイレには行くけど出ていないなんてことがあったり、血が混じったりしているなんてことを見逃してしまうかもしれません。

手術後は食べることが出来ても消化機能が十分でないと、下痢をしてしまうこともよくあります。便の状態や回数、水分の摂取などもみておくといいです。

急に体調不良なんてことにならないためにも、「いつから・どのように」を獣医さんに話せるようにしておきましょう。

薬を飲ませる

感染予防や化膿止め、抗生物質など獣医さんが必要だと判断した飲み薬が処方されます。回数を守ってしっかり飲ませるようにしましょう。液体状になっていることが多いのですが、口を開けて飲ませることを嫌がってしまいます。(著者は噛まれました…)

暴れないように、傷に注意しながら挟むように抑えて飲ませるようにします。水やエサなどに混ぜてもいいですが、ニオイや味で気づくようです。確実に飲ませるためには、直飲みが1番です。やり方は退院時に教えてもらえますから、頑張って飲ませるようにしましょう。

去勢や避妊をすると性格が変わることも?

去勢や避妊をすると性格が変わることも?

猫の体内の男性ホルモンと女性ホルモンの割合が近づくと言われています。そのため、オス同士・メス同士で仲良くなったりすることがあります。(うちにもそういう猫がいました)

性格などは元のまま変わらないように思います。ただ、オス猫の場合は、スプレー行為をしようとお尻をあげたりする行動をします。メス猫もお尻をあげたりすることがあります。

実際には臭いおしっこが出たりすることはないですし、交尾をするわけではないのですが、気持ちがあるということなのではないかと思っています。

まとめ

猫の去勢・避妊の必要性と手術から術後ケアまでを経験に基づいてお話ししましたが、一連の流れはザックリ把握できたかと思います。

去勢や避妊手術は飼い主のエゴと言われればそれまでかもしれません。でも、殺処分になってしまう可能性のある猫を増やしてしまうことなどを考えれば必要枠だと思うのです。

人の都合で手術してしまうことではありますが、病気の予防にもなるといったメリットもありますので、私個人としては、受けさせることをお勧めします。

猫の飼育知識
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