寒い時期になると、必需品となるのがこたつですよね。人もそうですが、猫にとっても暖かいこたつは大好きな場所なのです。猫はこたつで丸くなる~♪
しかし、こたつには意外と危険が潜んでいるのはご存じでしたか?猫にはその危険性が分かりませんので、その辺りは飼い主が十分に気をつけていただきたいと思っています。
また、猫には猫専用のこたつがありますので、この記事ではその便利さも併せてご紹介したいと思います。
人用のこたつは猫にとって危険がいっぱい!
寒い時期の必需品ではありますが、猫にとっては危険なことがあります。実はぱっと見て判断できる症状だけではありませんので、目に見えない部分にも注意していただきたいです。
酸欠
こたつの一番の危険性は酸欠です。ぽかぽかして暖かいのでつい寝入ってしまい、酸欠になってしまうということがあるようです。特に子猫は要注意です。猫友の飼い猫がこたつから息を切らして出てきたことがあったそうです。こたつから出てきてふらふらして倒れこむ姿を見て驚いたと言っていました。長い時間こたつの中にすっぽりと入って寝てしまっていたようです。
このように、酸欠状態になって命を落としてしまう猫もいるようですから、空気を入れてあげるために時々こたつ布団をまくることも必要と思います。
ほとんどの場合は、息苦しさを感じたら外に出てきます。あまりにも長い時間入っている場合は酸欠になってしまっていないか確認してあげましょう。
ただ、酸欠に関しては、本当に「まれ」な状態だと思います。確かに事故報告が出ているようですが、非常にまれな事例だと思います。もしかしたら、持病など病気にかかっていたかもしれません。なぜなら、猫は苦しくなったり熱くなったりしたら体温調節を自分でしようとする動物だからです。成猫であれば自分で出てこられるはずですから。それができなかったということは、こたつに入った時には具合が悪かったかもしれません。
ただし、子猫を飼っておられる飼い主さんは注意が必要だと思います。こたつ布団が子猫には重いようで、出にくいようです。一生懸命に出ようともがいて、こたつ布団が動いているのを何度となく見ています(布団をまくって出してあげましたが…)。
うちは多頭飼いですので、子猫が成猫と一緒にこたつに潜り込みます。ですから、出てくるときも成猫と一緒に出てきます。そのため、成猫の通った後は通りやすい道のような形になっていて、子猫も出てきやすいのです。猫を単体で飼っている場合は、飼い主さんがお出かけの際に、こたつ布団を少しまくっていくなど、出たり入ったりしやすいような工夫をするといいと思います。
低温やけど
長時間入っていると低温やけどを起こすことがあります。中に入りっぱなしになっていると、人間でさえ肌がかさかさになってしまいますよね。猫にもそれと同じことが起きます。眠っている間に、低温やけどをしてしまえばわかりません。
時々毛をめくって、皮膚に炎症が起きていないかを見てあげる必要があります。皮膚が乾燥するだけならまだいいですが、焼けてしまっていることもあるようです。
低温やけどは、本当に気づきにくいです。猫は厚い被毛に覆われているために温度の感じ方が人間よりも鈍いようです。そのせいで低温やけどになってしまうことがあります。
こたつを使用する時期に、飼い猫が次のようなことをしていたら皮膚の状態を見てあげましょう。
- 体を舐めている時間が異様に長い
- 体を何回も舐めている(特定の箇所)
- 急にこたつに入らなくなった
- こたつに入ってもすぐに出てくる
などです。これらの行動が見られたら皮膚に異常があるかもしれません。皮膚が赤くなっているようなら、動物病院に電話などで受診の有無を聞いたり、相談したりすることをおすすめします。
低温やけどになってしまうと、治りにくいです。猫友の飼い猫が低温やけどになったときは、皮膚が赤くなってすぐに舐めるため、エリザベスカラーを装着して、薬を塗らなければいけませんでした。治るまでに時間がかかったように記憶しています。
皮膚を見せてもらったら、ただ赤いというだけでなく、濃い赤色で乾燥している感じもしていました。ところどころ皮がむけているようなところもあって、本当にかわいそうでした。痛がゆいのか、何度も舐めようとしていました(エリザベスカラーを付けているので舐めることはできませんでしたが、かわいそうでした)。
うちも人間だけでなく猫たちがこたつに入ります。だから、設定温度は1番低くしてあります。一緒に入っていても熱くなってきたと感じることがありますので、そうなったら消しています。冷めてきたら再度付けるようにして、こたつ内の温度が高くなりすぎないようにしています。
猫が入ってもいいように、こたつの温度は低めに設定しておくことをおすすめします。
参考:sippo
脱水症状
こたつは熱で暖めますので、長時間入っていると水分が不足していきます。適度に出てきている猫でも、脱水症状になっていることがありますので注意しましょう。脱水症状を放っておくと、慢性腎不全などの怖い病気を引き起こしてしまいます。
脱水症状の見分け方は、猫の背中の皮を背骨に添ってつまみます。水分が足りていれば皮が元に戻りますが、脱水症状だとつまんだ状態のまま形が残ってしまうので、すぐにわかると思います。
ただ、のどが乾くと自分から出てきて水を飲みに行きますので、それほど心配はないかと思います。先出したような『子猫+重いこたつ布団』の場合は、出にくいために注意が必要になります。
シニア猫の場合は、自分で動けるならこたつに入れても大丈夫ですが、自分で動くことが大変な子の場合は、こたつは危険です。体温が上がりすぎてしまったり、動きがなかなか取れなかったりということが起こるからです。
成猫の場合はそれほど心配しなくてもいいでしょう。注意するのは、子猫とシニアを通り越した老猫です(飼い主さんもきっとお分かりですね!)。
目に悪い
こたつの暖める部分のセンサーは、猫の目に悪いと言われています。ずっと見続けることで目が乾燥したり、角膜に炎症を起こしたり、悪いと失明してしまうこともあるそうです(獣医談)。
たいていの猫は目をつぶって寝ていることが多いのであまり知られていませんが、好奇心が旺盛なタイプの子猫は要注意です。新しく買い換えなどの場合は、赤外線を使っているものではなく、出来るだけペットの目にも優しいものを選ぶといいでしょう。
こたつの付けっぱなしはNG!
猫がコードを噛んでいたずらしてしまうことがあり、コードが断線して発火というケースがあります。また、猫が感電してしまうという危険もありますので、こたつの付けっぱなしはNGです。
多頭飼いをしている私は、こたつを付けっぱなしにしたことはありません(みんなで入って暖まっているので)。でも、帰って来たらコードを噛んだり引っ張ったりして遊んだようで傷ついているのを発見したことがあります。コンセントも抜いてあったので、発火の心配はありませんでしたが、コードの危険性を感じ、出かけるときは外して引き出しにしまっていくようにしています。
子猫に多いのですが、こたつの中で暖まりながら飼い主さんの足にじゃれついてきます。それがエスカレートすると、なぜがコードにもじゃれて噛んでしまうことがありますので注意が必要です。
電源が入った状態のコードは、電気が走っていますから感電してしまいます。電源が入っていないコードはかじり倒されることがあります。いずれの場合でもコードはいたずらの対象にさせないようにします。
こたつを新規で購入する場合は、コードにカバーが付いているものがおすすめです。付いていないものであれば、飼い主さんが出かけるなどでこたつを使わないときは、コードを抜いてしまっておきましょう。その方が安全です。
別売りでこたつのコードカバーが売られているなら取り付けるのも一つの手です。しかし、こたつ用ではないカバーを付けると余計に熱を持ってしまうなどのトラブルが起こることがありますので、購入前に要チェックしましょう。
こたつに猫用トンネルをつけてみる
子猫がこたつ布団から出にくいというお話しをさせていただきました。少しめくっておくようにしておくといいのですが、もし遊び心を加えたのなら、円筒形のものをこたつ布団に少し差し込んで出入り口のようにしてもいいです(トンネルような感じになります)。
猫は狭くて暗いところが大好きな生き物ですから、そこからこたつに入るようになるでしょう。そうすれば、猫がこたつ布団の近くで寝ていて飼い主さんが踏んでしまうなどの事故が減ります。トンネルの入り口付近は注意して通るようにするからです。トンネルから飼い主さんの足が見えてじゃれついたりすることもあるでしょうが、ある程度を予測することができるはずです。
この円筒形のものは猫のおもちゃとして市販されています。ただ、こたつで使用する場合は耐熱性などをしっかり確認して安全に使用しましょう。ヒーター部分に触れていたら溶けたり燃えたりすることもあるかもしれません。
飼い猫のサイズに合わせて段ボールなどを使って手作りすることもできます。このトンネルは一種の遊び道具になりますよ。多頭飼いしていれば中でも外でも一緒に遊べますし、単体で飼っている場合でも飼い主さんと猫じゃらしなどをプラスして楽しく遊べます。
実家ではこたつに差し込んでいます。ペットショップでちょうど良い円筒形トンネルが売られていたと言っていました。これを買ったのは、飼い猫が増えたからです。先住の1匹は成猫(オス・7歳・MIX)なのですが、もらってきた2匹は子猫(メス・姉妹5ヶ月・MIX)だからです。
先住猫について歩いているようですが、こたつ布団は別のようで、遊びたい盛りの子猫たちが危ない目に合わないようにするためです(飼い主が踏まないようにするためという意味もあるようです)。出たり入ったりが自由にできるので、暖まりに入るのも簡単で、水を飲みに出るのも簡単にできているので子猫に不自由はないようです。今では先住猫も一緒になって使っているようです。
円筒形でなくても、クッションなどで三角形の出入り口にしてもいいですよね。自宅にあるものを使えますから経済的です。
猫には『猫用こたつ』がおすすめ!これなら安全です
猫用のこたつが出始めた頃は、「必要ない」と判断していました。でも、先日猫友のところで見せてもらったところ、かなり良いものであることを実感しました。猫友の話では、「出始めた頃よりずっと良くなっている」とのことでした。
猫用のこたつは、猫が安全に使えるようにさまざまな工夫がされているこたつです。こたつが関係して起こる事故が起こらないようになっています。多くの種類が販売されていますが、工夫されている点を挙げてみます。
- 保護網(カバー):低温やけどと目の保護
- コードチューブ:感電と電源コードの噛みつき保護
- ワイヤー入りこたつ布団:出入りが簡単
- 低温設計:やけど防止
- 組み立てが簡単
- スペースがそんなに必要ない
- こたつ布団が軽い(洗濯も簡単とのこと)
- 猫の毛がつきにくい
など、工夫がいっぱいです。多頭飼いをしている飼い主さんやいたずらっ子がいる飼い主さんには、特に猫用のこたつがおすすめです。
人間用こたつは使い方を間違えば危険がいっぱいですが、猫用こたつなら大丈夫そうですよね。amazonで人気の猫用こたつはこちらでした↓ まさに猫サイズですね(笑)
電気代が安い
電気代が安いということもすごく良いところだと思いました。猫友が使っているメーカーのホームページを見せてもらい、消費電力を確認したところ20Wで1日8時間使ったとしても3.6円でした。一カ月使用しても約100円程度です。付けっぱなしをすることはないでしょうから、もっと安く抑えられると感じました。
猫用こたつをDIYする人も
売られているものではなく、飼い主さんがDIYして猫用こたつを手作りしている場合もあるようです。その際は安全性を重視したものを作ってあげることが大切です。
熱源は湯たんぽなどを使うことになるかと思いますが、むき出しにするとやけどの原因になりますから、湯たんぽケース(カバー)などに入れるようにしましょう。
まとめ
こたつの使い方に注意して、まめに猫の様子を見てあげるようにすれば命の危険はないでしょう。それにたいていの猫は苦しくなったり異変があったりしたらちゃんと出てきます。だから、それほど目を配らなくてはならないという状況にはならないかもしれません。
でも、万が一はいつ起こるかわからないものです。危険が潜んでいるということを知っておくことも必要だと思い、今回のことをお知らせした次第です。
猫用のこたつを使ってみるという選択肢もあります(多頭飼いの場合は特に)。ただ、いずれの場合も付けっぱなしだけはしないようにしていただきたいと思います。
また、猫の防寒対策には猫用こたつ以外にもマットヒーターなど色々ありますので、こちらの記事も参考にしてみて下さい。