猫を飼うことに決めたら、名前をどうするかと考えますよね。名前を付けることはペットを飼う楽しみのひとつでもあり、生涯に渡ってコミュニケーションを取るための第一歩だったりするのですから、その想いはひとしおです。私も毎回ワクワクした気持ちになります!
今回は、猫の名前の付け方や付けるときに注意するべきポイントをまとめてみました。猫の名前人気ランキングも参考にしてみて下さい。
猫の名前の付け方
猫の名前は、呼びやすい方が猫自身が理解しやすい上に、呼ぶ側としてもその方がいいでしょう。ですから、できるだけシンプルな名前にするのがおすすめです。
たまに長い名前をつける飼い主さんがいます。以前飼っていた猫の名前から来ていたり、外国風の名前に憧れを持っていたりと理由はさまざまなようです。猫友の1人が、「アレクサンドロス3世」と長くて呼びにくい名前を飼い猫につけていました(笑)
私が真っ先に思ったのは、飼育上「絶対に呼びにくい!」です。どっかの国の王様系の名前を付けるとは驚きました。どう突っ込もうかと考えてしまうくらいです(苦笑)
しかし、実際には「アレック」と呼んでいるのを聞いて、呼ぶときは飼い猫が理解しやすいようにすればいいのかと変に納得したことがあります。
長い名前にしても悪くはありませんが、猫は名前がわかるのではなく、音で判断するようです。ですから、長い名前だと、猫が自分の名前だとわからない事もあるかもしれません。
このようなさまざまなことを考えた上で、猫の名前の付け方のポイントとして出した結論はこちら。
- シンプルであること
- 短い呼び方ができること(2~3文字の名前だと猫が自分のことだと理解しやすい)
- 男の子(オス)か女の子(メス)かを判断しやすいこと
- 第三者に聞かれても恥ずかしくないこと(ペットサロンや動物病院では名前を呼ばれるため)
多頭飼いをする場合は、呼ばれた時の発音の響きが違う名前にしましょう。そうしないと猫が名前を混同してしまいますのでご注意ください!
また、どうしても長い名前を付けたいと思われる場合は、ニックネームのように短い呼び方をすることをおすすめします。猫に自分の名前を理解させるために必要です。
名付けの由来は意外と普通だった
猫の名前の由来を家族や猫友たちから聞いてみました。多くの人が、見た目や毛の状態・色、思いつきやひらめき、先住猫との関連性のある名前などでつけているようです。
猫友の1人は、3匹の猫を飼っていますが、「○-ナ」と名付けています。最後に「ナ」が付く名前が好きなんだとか。似たような響きになるのではないかと思いますが、3匹とも自分の名前を理解している様子でした。
実家で以前飼っていた猫たちは、毛の色で名前を付けられていました。三毛猫は「ミケ」、トラ柄は「トラ」、白猫は「シロ」でした。
弟が現在飼っている猫の名前は「マハロ」です。ハワイの言葉で感謝を意味する言葉だそうで、この猫を見たときに、この言葉が浮かんだと言っていました。まさに思いつきということでしょう。
このように、猫を飼うことになったときに、見た目や思いつきで名前を付ける飼い主さんって意外と多いのかもしれませんね。
好きなカテゴリーから選ぶという名前の付け方も!
猫の名前を自分の好きなカテゴリーから付けるパターンが多い傾向にあります。
例えば、クッキー・モモなどのようなスイーツ等の食べ物カテゴリー、らん・ゆずなどのような花カテゴリー、そして好きなアニメやゲームのキャラクターカテゴリーなどがあります。
スイーツ・食べ物カテゴリーから
スイーツなどの食べ物の名前はかわいらしい感じがしますよね。呼びやすいですし、親しみが湧きやすい名前が多いようです。
- ミント
- ミルク
- チョコ、ショコラ
- モカ
- モモ
- ベリー
- チェリー
- まろん
近年では、和風な名前を付ける飼い主さんも多くなってきているようです。
- きなこ(あるマンガでもこの名前が使われていますね)
- よもぎ
- ちくわ(ドラマで使われていましたね)
- あずき
- ブリ
- おもち
- ハム
- メンマ
- ナルト
花・植物カテゴリーから
メスの猫に付ける名前として好まれているのが、花・植物のカテゴリーです。花はきれいで可憐、そして呼びやすさもあります。また、もらってきた季節に咲いていた花の名を付ける人もいます(絆を感じさせますね)。
- さくら(うちにいた猫もこの名前でした)
- リリー
- らん
- ゆり
- ぼたん
- うめ(こうめ)
- みかん
- ゆず
アニメ・ゲームカテゴリーから
好きなアニメやゲームの中に登場してくる人物やキャラクターの名前を猫に付ける人を見かけることがあります。そのキャラクターが大好きなら呼ぶだけで幸せを感じられそうですよね。
ただ、あまり狙って付けるとちょっと恥ずかしい思いをするかもしれませんね。気にしない人は堂々と付けましょう。笑
- アムロ、ザク、ドム、サザビー
- アスカ、レイ
- ピッピ
- トトロ、メイ、キキ、ジジ、マルコ、ムーン
- カツオ、ワカメ、タマ、サブ
- ナッパ
- サンジ、ナミ
- 坂本
毛の色から
猫の毛の色から名前を付けるのも可愛くていいと思います。呼びやすさが感じられます。見た目で名前を付ける場合も結構ありますよね。
- クロ
- シロ
- ミケ
- キビ
- トラ
- もふ
私は全身白い猫が好きです。だから、白い猫をもらってきたときは「チロチロ」と名付けます。「シロ」を赤ちゃん言葉のような感じで発音するとチロになるので、2回続けて名付けます(みんなには不評ですが…)。
もらわれてきたときの状況から
飼うことになったときの状況といいますか、初めて出会ったときの状況で名前を付ける飼い主さんもいます。理由と一緒に紹介したいと思います。
- ちび(小さいから)
- ミー(甲高く鳴く声が印象的だったから)
- うずら(産まれて2ヶ月で毛色や大きさがうずらに似ていたから)
- マロ(目の上に平安時代に出てきそうなチョビまゆ模様があったから)
- ピー(鳴き方がニャーではなく、ピーと鳴いたから)
- さくら(桜が咲いている季節にうちに来たから)
- メメ(初めて出会ったとき、目やにの治療中だったから)
和風な名前カテゴリー
発音の響きが綺麗な洋風な名前が多い一方で、あえて和風の名前を付けるという風潮もあります。
- 小太郎
- 銀二
- 太郎
- 二郎
- 三郎
- 小力
- もふ吉
- みけ吉
- 姫
これらは流行りとしては柴犬に多く付けられている名前ですが、猫にもおすすめです。和風ならではのレトロ感がお洒落で可愛らしく、外国人にも好評です。猫風にアレンジして「にゃん吉」と付けている人もいました。笑
同じ文字を組み合わせるカテゴリー
これはカテゴリーではありませんが、同じ文字を組み合わせるという考え方をすると、この枠でもよいのではないかと思い、カテゴリーとさせていただきました。
猫の名前はシンプルで短い方が呼びやすいです。そのため、同じ文字を2文字に組み合わせた名前の付け方もおすすめです。発音の響きの可愛らしさで決めても良いと思います。
- キキ
- ミミ
- メメ
- モモ(実家の猫はこの名前で呼ばれています)
- ルル
- ココ
- トト
- ナナ
猫の名前の人気ランキングを参考にしてみる
ここではオス・メス関係なく、飼い猫の名前の人気ランキングをピックアップしてみました。2013年から2018年の5年間分のデータです。
人気の名前上位5位までをご紹介します。
2013年
- 1位:モモ
- 2位:クロ
- 3位:ハナ
- 4位:チビ
- 5位:ソラ
2014年
- 1位:モモ
- 2位:トラ
- 3位:フク(実家の飼い猫がこの名です)
- 4位:ハナ
- 5位:クロ・ココ
2015年
- 1位:モモ
- 2位:ミルク
- 3位:ミー
- 4位:ソラ・ヒメ・ミイ・リン
2016年
- 1位:ココ
- 2位:レオ(猫友の中でもこの名前は多いです)
- 3位:ソラ
- 4位:モモ
- 5位:ハナ
2017年
- 1位:ココ
- 2位:クロ・ナナ
- 4位:チビ・ハナ・モモ
2018年
- 1位:レオ
- 2位:ソラ
- 3位:モモ
- 4位:ココ
- 5位:ムギ
以上のように、どの年も2文字がとても多いです。呼びやすいというのが一番なのでしょう。
「モモ」はいずれの年も人気ランキング1位の名前ですが、理由としては呼びやすくシンプルで、響きの可愛らしさから愛着の湧きやすい名前ではないかと私は思っています。かわいらしい女の子(メス)にぴったりな名前という感じがします。
猫に名前を覚えさせるためには?
猫を飼い始めてから、「愛猫は自分の名前がわかっているのか?」ということに疑問を覚えることはありませんか? 呼んでも返事をしないこともありますので、「わかっていないのかも…」と不安になる飼い主さんもいるようです。
猫は自分の名前がわかるの?
猫は、人間と違って言葉を使いませんよね。鳴き方で気持ちを伝えることはあっても、話をすることはありません。鳴き方も音のトーンで相手の気持ちを感じ取っていると言われています。
名前も呼ばれた音として捉えているというのです。ですから、名前で理解をしているというのではなく、名前の音を認識しているといった表現が正しいのかもしれません。
猫の中には、名前を呼ばれると必ず「ニャーン」と返事をする子や、返事はなくてもしっぽをパタパタと動かす子などさまざまいます。その他には、耳をぴーんと立てたりこっちを見たりということがあります。
名前を覚えさせるコツ
猫に名前を音として認識させたいのであれば、撫でる時など目を合わせる時に名前を呼んであげるようにする方法を使いましょう。
何度も同じ音で声をかけられたら、自分のことだと理解していきます。その際は、優しい声で呼びかけます。名前を呼ぶときにエサを与えたり、スキンシップを取ってあげたりすると効果的です。
著者が子どもの頃に飼っていた猫は、米軍基地内で保護された猫でした。人なつっこい猫で、みんなに「アンディー」という名前で呼ばれ、基地内の保護施設で長いことかわいがられていたそうです。
父がその猫に一目惚れし、うちの子になりました。名前もそのまま呼んでいたのですが、返事もしませんし、振り向きもしません。
ある時、父の友人のアメリカ人が遊びに来て、アンディーを呼んだとき、すぐに振り返って鳴きながら寄ってきました。まったく面識がなかったのにです。そのため、同じ「アンディー」と呼ぶ音が、ネイティブな発音と日本の発音で違っていたためにアンディー自身がわからなかったのかもしれません。
その後は、コツを使って日本の発音に慣れさせました。1ヶ月くらいで理解してくれて、呼べば「ニャーン」と返事をしてくれるようになりました。
アンディーは成猫でしたので時間が少しかかりましたが、子猫であればそれほど時間はかからないです。
名前の音を覚えてくれたかどうかは、猫の反応をみましょう。名前を呼んで返事をしたり、こっちを見たり、しっぽを振ったりという反応をしてきたら、理解してくれたと思っていいでしょう。
猫の聞き取りやすい音がある
猫にとっての聞きやすい音は、短くて濁点が付いている音(ガ行・ザ行・ダ行など)が聞き取りやすいとされています。
短い名前がおすすめである理由は、ここにあります。子猫であれば、濁点にこだわらなくても覚えてくれるかもしれませんが、成猫から飼う場合で名前を改めてつける場合は、濁点の入る名前の方が早く覚えてくれるかもしれませんね。
名前を覚えさせている時の注意点
猫に名前を覚えさせている最中には注意したい点があります。
- 根気よく続ける(毎日優しく呼んであげる「ただいま○○」など)
- 叱るときに名前を呼ばない(怖いイメージが植え付けられてしまいます)
- 途中で名前をコロコロ変えない(猫がわからなくなってしまいます)
- 目を見つめすぎない(威嚇されていると感じる可能性があります)
- 餌の合図と勘違いさせない
根気よく続ける
根気よく続けるのはできると思います。ご飯のときや出かける時、帰って来たときなど、名前を呼んであげる機会はたくさんありますから、活用しましょう。
叱るときに名前を呼ばない
叱っているときに、何度も名前を呼んでしまうと、その音を聞いたときに「怒られた」とイメージが悪く捉えてしまうことがあります。ここは要注意です。叱るときは、「ダメ」・「コラ」といった短い言葉で名前を呼ばないようにしましょう。「○○、ダメでしょ!」や「コラ!○○」はNGです。
途中で名前をコロコロ変えない
猫に名前を付けたらコロコロ変えない方がいいです。なかなか覚えてくれなくなります。飼い始めて1~2週間の間でしたら2回程度名前を変えても覚えてくれると思います。しかし、叱った時に名前を呼んでしまったからと何度も変えてしまうのはよくありません。
叱るときにうっかり名前を呼んでしまったら、その後しばらくはエサをあげるときやコミュニケーションを取るときにたくさん呼んであげるようにします。ほんの少し時間はかかりますが、悪いイメージを払拭できるはずです。
目を見つめすぎない
猫の名前を呼ぶときに目を見つめて呼んであげるのですが、呼んだら目を離しましょう。目以外の猫の体を見るようにするといいです。
猫の習性の中に、目をじっと見る行為は威嚇を意味することがあります。よほどの信頼関係が築けていないと、威嚇したり猫パンチが飛び出してきたりします(経験あり)。見つめすぎに注意してください。
エサの合図と勘違いさせない
猫が空腹の時にエサを少量与えながら、名前を呼んで覚えさせるやり方をしている人がいます。確かに、条件反射として覚えてくれるのが早いかもしれませんが、エサがもらえる合図の音だと勘違いして覚えてしまうこともあります。
そんなことをしなくても、日々の生活の中で愛情をいっぱい与えながら呼んであげれば覚えてくれます。猫に無理をさせるようなことはやめましょう。
さいごに
家族の絆を大切にするために、過去の思い出の中から短く切り取った名前を付ける人もいますが、そのように猫を大事に想う気持ちを全面に出した名前にするのもいいのではないでしょうか。
人間の赤ちゃん同様に、心を込めて呼んであげることで愛情が伝わるでしょう。
繰り返しになりますが、短めな呼び名にした方が飼い猫も理解がしやすくなるのでおすすめです。ペットとはいえ、名前の付け方からもその飼い主さんの想いが伝わってきて、猫をどれだけ可愛がっているかが伺えるものです。
ぜひ、いい名前を贈ってあげてほしいと思います。
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