ロイヤルカナンの療法食には、消化器サポートと名の付くキャットフードが2種類あります。それが『消化器サポート』と『消化器サポート可溶性繊維』です。
今回は『消化器サポート可溶性繊維』について、製品の特徴や口コミ評判をまとめていきたいと思います。「違いが不明瞭だ」という口コミが多くありましたので、まずは『消化器サポート』と『消化器サポート可溶性繊維』の違いから説明していきますね。
ロイヤルカナンの猫用療法食『消化器サポート』と『消化器サポート可溶性繊維』の違い
ロイヤルカナンでは、猫用の消化器官に関する疾患の療養食として、『消化器サポート』と『消化器サポート可溶性繊維』の2種類を扱っています。この2つは、名前やパッケージがよく似ているため間違われやすいですが、目的が違う製品です。
- 『消化器サポート』:消化器疾患の猫に与えることを目的としたキャットフード。
- 『消化器サポート可溶性繊維』:便秘の猫に与えることを目的としたキャットフード。
『消化器サポート』は胃や腸などの消化器官の疾患向けで、消化性が高い原材料で作られているため、少ない食事量でも必要なカロリーや栄養素が充分に摂取できるように調整されています。
それに対して『消化器サポート可溶性繊維』は、水溶性の食物繊維が多く含まれていますので、便秘で困っている猫向けとなっています。ただし、「便秘をしているから」と自己判断で食べさせることはできません。「食事療法食」と記載がありますので、獣医の指示に従って与えてください。与える量などにも注意が必要です。
この2つは目的が違う製品ですので、間違って購入してしまうことがないように注意しましょう。もし間違ってしまうと、消化器疾患や便秘症状が悪化する可能性があります。
それではメインテーマの『消化器サポート可溶性繊維』について詳しく触れて行きます。
ロイヤルカナン『消化器サポート可溶性繊維』の特徴
ロイヤルカナン『消化器サポート可溶性繊維』は、便秘の猫のための食事療法食です。このキャットフードには便秘症状の改善をサポートするために役立つ5つの特徴があります。
消化性が高い
便秘を改善するためには、腸内環境を健康にする必要があります。そのためには、腸内の細菌バランスを整えなくてはなりません。そのため、消化性の高い原材料を使用しています。
また、「フラクトオリゴ糖」のような可溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランス良く配合しています。栄養が偏ってしまうことがないように、バランスを整えてあります。
可溶性繊維配合
便を出すためには、腸管内輸送を維持することが必要です。そのために、「サイリウム」(可溶性食物繊維)などを配合しています。可溶性繊維は、特徴として、お腹の中で水分を吸収してゼリー状になります。硬くなって出にくい便を柔らかくしてくれるのです。ここが素晴らしいポイントですよね。
不飽和脂肪酸の配合
不飽和脂肪酸は、健康に良いとされている脂質で、いわしやさんまなどの魚類やオリーブオイルなどの植物性のものに多く含まれています。(オメガ3などと呼ばれているものです。)これは、悪玉コレステロールや過酸化脂質の抑制効果があります。しかし、体内で作ることができないものですので、食事で摂取する必要があるのです。
『消化器サポート可溶性繊維』には、「EPA」や「DHA」といった不飽和脂肪酸を1kgあたり3.2gを配合しています。
抗活性酸素の配合
愛猫の健康を維持することも大切です。『消化器サポート可溶性繊維』には、「ビタミンE」や「ビタミンC」、「タウリン」や「ルテイン」といった複数の抗活性酸素物質を配合して、健康維持に一役買っています。
尿のPHケア
『消化器サポート可溶性繊維』は、さまざまなミネラル成分を調整して尿のPHケアをしています。「ストルバイト」や「シュウ酸カルシウム弱酸性」を予防するためには、弱酸性を保ったPHケアが必要です。健康的な尿量と尿比重を維持するように作られています。
『消化器サポート可溶性繊維』の口コミ&評判
『消化器サポート可溶性繊維』をすでに試された飼い主さん達の口コミを集めてみました。「評判の良い口コミ」と「評判の良くない口コミ」に分け、評価されている点などをまとめました。
評判の良い口コミ
評判の良くない口コミ
消化器サポート可溶性繊維の総評
『消化器サポート可溶性繊維』をスタートさせたら、便秘の改善に繋がったというコメントが多かったです。こんなに多いということは、この療養食が効いていることを示していると評価していいのではないでしょうか。
便のニオイがひどくなったというコメントがありましたが、猫も人間と同じで、腸内に溜まっていると、それが出きるまではニオイがするのではないかと思います。食物繊維が豊富なフードですから、水分を摂らせることも大切ですよね。
マイナスな口コミの中で多く見られたのが、粒の問題でした。「大きすぎる」といったものや「硬すぎる」という声がありました。食物繊維は縮んでいるとどうしても硬くなってしまいますのでその点は仕方がないのではないかと思いますが、大きさはもう少し小さくした方が食べやすいのではないかと思います。老猫の場合は、噛む力が弱ってきていますから、その辺の配慮が必要です。
味については、どうしても猫によって好みがあるのは仕方のないことです。獣医の勧めで症状が改善するまで食べさせる必要があれば、ふやかして柔らかくするなど何かしらの工夫が必要でしょう。
まとめ
愛猫が便秘になってしまったら、何とかしてあげたいと思うのが飼い主ですよね。今回紹介させていただいた、ロイヤルカナンの『消化器サポート可溶性繊維』は、まさにぴったりのフードです。
腸内環境を良くするためや、尿のPHを整えるためなど、かなり特徴的な食事療法食です。マイナスな口コミに挙がっていた、「粒の状態」や「味の面」などを飼い主さんがどのように付き合っていくかが大切になってくるのではないでしょうか。そのあたりがクリアできれば、便秘の改善ができますね!
最後に、冒頭で説明したように『消化器サポート』とくれぐれも間違って購入しないように注意して下さいね。『消化器サポート』は胃や腸などの消化器疾患のためのフードですので、それぞれの目的に合ったものを与えましょう。